ハイエースの歴史をご存知ですか

40年以上前から愛され続けてきた名車・ハイエース

ハイエース10型

【初代(10系)】(1967~1977年)

ハイエースが誕生したのは、1967年(昭和42年)2月。もともとは、1.5リッターサイズの小型トラックとして発売されましたが、8ヵ月後にワンボックスボディのワゴンが追加されました。翌年、スライドドア仕様の6人乗りデリバリーバンが追加され、個人商店など商用ユーザーが急増。発売の2年後にはボディ全長を拡大した15人乗りと、4列シート・12人乗りの「コミューター」が追加され、現在の「グランドキャビン」の元祖となります。
この頃から、ハイエースは救急車などにも使用されるようになり、2度のマイナーチェンジを経て1.8リッターエンジン搭載車がメイン車種に切り替わってきます。

 

フルモデルチェンジで、バン・ワゴンとも種類が豊富に

ハイエース20型

【2代目(20~40系)】(1977年~1985年)
フルモデルチェンジを経て、2代目となったハイエース。ヘッドライトが丸4灯から丸2灯に変更されたほか、ワゴンには9人乗りカスタムとデラックス、スタンダード、10人乗りデラックスの4グレード、バンにもホイールベースごとに3グレードが設定されました。コミューターも、12人乗りに加え15人乗りのマイクロバスが追加されましたが、その後、15人乗り「スーパーロング」に統一されます。
フルモデルチェンジの2年後、昭和53年の排出ガス規制に適合させるため、ワゴンのエンジンを2リッター(1972cc)の21R-U型へ変更。バンにも2.2リッターディーゼルエンジンが追加されました。その後のマイナーチェンジで、ワゴンに「スーパーカスタム」が追加されたほか、全車にディーゼルエンジン仕様が拡大しました。

 

ワゴンが「サルーン」的に進化

50型ハイエース

【3代目(50系)】(1982年~1995年)
3代目へのフルモデルチェンジに伴い、ガソリン車には新開発の3Y型(「LASRE」エンジン)が搭載されるようになり、4速AT車も設定されました。また、ワゴンには大型サンルーフ標準装備の『スーパーカスタム・サン&ムーンルーフ』という上級グレードが設定され、サルーン的な味付けになります。一方、バンには、後輪ダブルタイヤで平床フロアの「ジャストロー」が設定され、ワゴンは広めの乗用車、バンは多目的商用車という分類が明確になってきます。
3年後のマイナーチェンジでは、セカンドキャプテンシートとパワーリクライニング機能付きサードシートの、最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」(7人乗り)が、ワゴンに追加されたほか、ディーゼル車には新型ターボディーゼルエンジン(2L-T型)モデルが設定されました。

 

新型ガソリンエンジン搭載で力強い走りに

ハイエース100型

         

【4代目(100系)】(1989年~2004年)
平成元年夏のフルモデルチェンジで、シフトレバーとパーキングブレーキレバーが、フロアシフト&フロアレバータイプになり、ガソリン車のエンジンもワゴンは新開発の1RZ-E型に、バンとコミューターは1RZ型に変更されました。同時に、力強い走りを求めていたユーザー向けに、2.4リッターガソリンエンジン(2RZ-E型)モデルを追加。ディーゼルエンジン車も、平成10年8月のマイナーチェンジ時に、2.8リッターの3L型エンジンが搭載されました。
このモデルのワゴンから、「高級ワンボックスカー」としての内・外装が与えられ、最上級グレードは当時のマークⅡやクラウンに遜色ない豪華内装になっています。一方、バンのジャストローは後輪がシングルタイヤに変更され、オプションとしてワイヤレスドアロックを追加。約11年間の生産期間中、細かな仕様変更やグレード再編が行われ、安全性と快適性が大幅に向上しました。

 

ワイドボディ化で、居住性とコーナーリング性能がアップ!

ハイエース200系

        

【5代目(200系)】(2004年~現在)
15年ぶりにフルモデルチェンジしたハイエースは、現行モデルの200系へ。100系までは全車種が小型車幅(4、5ナンバー)だったのに対し、200系ではバンDXの4ナンバー車以外は全幅1880mmのワイドボディに設定されました。100系と比較して190mmの拡大mなので、居住性が大幅に向上したほか、ワイドトレッド化したことでコーナーリング性能も高くなりました。
フルモデルチェンジに伴い、多彩だったボディサイズ及びグレードを
・ロング・標準ボディ幅・標準ルーフ→バンDX、スーパーGL
・ロング・標準ボディ幅・ハイルーフ→バンDX
・ロング・ワイドボディ・ミドルルーフ→ワゴンDX
…と整理し、スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフのバンDX、ワゴングランドキャビン、コミューターDX、コミューターGLも、2005年1月から追加販売が始まりました。また、フロアシフトが全車インパネシフトとなり、パーキングブレーキレバーが50系当時と同じダッシュボード下のステッキ式になったことで、全車とも前席ウォークスルーが可能になっています。
なお、バン及びコミューターのディーゼル車は、「東京都ディーゼル車規制」と「自動車NOx・PM法」に適合させるため、2.5Lコモンレール式ディーゼルターボエンジン(2KD-FTV型)を搭載。その後、 平成19年8月のマイナーチェンジ時に、3.0リッター電子制御コモンレール直噴ディーゼルである1KD-FTV型エンジンに変更されました。